27人が本棚に入れています
本棚に追加
声に出して言ってみる。
リフレクソロジー。
リフレクソロジー。
リフレクソロジー。
カッコ良すぎる。何かの特殊能力だろうか。もはや哲学的な響きさえ感じる。一体リフレクソロジーが何なのかはわからないが、恐らくライバル的な存在が終盤に突然会得してくるタイプの特殊能力だろう。きっとこちらの攻撃は全て無効化される。間違いなく反射タイプの能力だ。一体どうやって倒せばいいんだろうか。たぶんその戦いの中で主人公が新たな能力に目覚める感じの奴だ。ワクワクしてきた。
こうなるともう僕の頭はリフレクソロジーで一杯になる。こんなにカッコ良いものを嗜みつつ健康になれるのであればそれに越したことはない。僕はインターネットで更に詳しく調べた。
足つぼマッサージの一種らしい。
……痛いのはいいや。
基本的に痛いのは嫌だ。何故嫌かと言えば痛い思いをしたくないので嫌だ。何故痛いと嫌かと言えば痛いから嫌なのだ。
となるともうリフレクソロジーに対する興味は無い。痛みを伴う改革なんて健全ではないのだ。健康が人類全ての望みであるのなら、痛みを嫌う人も含めて全てを救ってみせてほしい。そもそも健康になりたいのならば、もっと単純に暖かくして寝てればいいのだ。無理をしない。それが一番だ。
そう思うと無性に暖かい所に行きたくなってきた。僕はインターネットで『暖かい地域』を検索してみる。
目が止まる。
バンダルスリブガワン
……ホントに何だこの響きは。
最初のコメントを投稿しよう!