出会い

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別の日 最近の俺の楽しみは初めて杏子と会った木の上で杏子を待つことだ。 「お、遅くなっちゃった」 杏子が息を切らして走ってきた。 「あれ?りんねが居ない……」 落ち込んで言う杏子 俺は木下からある物を杏子のそばに向けて落とす。 「ん?なんか上から落ちてきた」 杏子が俺の落としたものを見る。 「探してみろ?」 杏子は不思議そうにしていたがすぐに目を輝かせて 「かくれんぼだね!」 杏子が嬉しそうに言う。 「よーし!絶対見つけるもん!」 そう言って走り出す杏子。 木の影を探したり小道を探したりと色々探し回っている。 その間俺は杏子の少し後ろで隠れながら追いかけていた 「み、見つからない」 杏子が悔しそうに言う。 俺は1枚の葉っぱを杏子の元へ落とす 「綺麗な葉っぱ!上から落ちてきたのかな?」 杏子はゆっくりと上を見る 「あ!りんねみっけ!!」 「見つけんのおせぇよ」 俺は少し不満を杏子へ言う。 「だってどこ探しても居ないんだもん!ねぇりんねどこに隠れてたの?」 俺は木下へと飛び降りて杏子に隠れていた場所を話す。 「最初はこの木の上でその後はずっと杏子の後ろにいた」 「え!?木の上にいてその後杏子の後ろにいたの!?」 ものすごく驚く杏子 「お前…気づかなかったのか?」 意地悪にそう言ってみると 「うん全く気づかなかった」 素直に言う杏子 「ま!見つかったことだし、、」 俺は杏子の前に立ち上がって 「次は杏子が探す番だからな!」 そう言って俺は杏子の前から姿を消して見つからないように隠れた。 「よし!今度こそ絶対見つけるもん!」 張り切って言う杏子。 その頑張って探す姿を見て可愛いなと思いながら俺は見つからない場所に隠れていた。 〜数時間後〜 「りんねやっと見つけた!!」 元気よく言う杏子 「さっきより時間かかってようやく見つかった」 俺が隠れていた時は昼だったがもぅ夕方になっている。 「だってここにいるなんて分からないよ!」 少し怒りながら言う杏子 「ま、そりゃそうだ。わざと見つからない場所にしたんだから」 俺が隠れていた場所は星空神社の鳥居の上に座って隠れていた。 「かくれんぼしてたらもぅこんな時間だ… 」 残念そうに言う杏子 「杏子また明日たくさん遊ぼうな」 俺は杏子の頭を撫でながら言う 杏子は俺に撫でられたのが嬉しかったのかすぐに笑顔になり 「うん!明日も沢山遊ぶ!」 と元気よく笑って言う。 杏子に手を振って俺の住んでいる世界へと戻る。
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