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sideりんね
杏子と会って数日後
俺はいつも通りに木の上で杏子のことを待つ。
「りんね!」
明るい笑顔で言う杏子
「よ!杏子」
俺は軽く杏子に挨拶する。
俺は杏子が怪我していることに気がつく
「杏子どうしたんだその怪我!」
俺が驚いて言うと杏子は
「お友達が私に石ぶつけてきてそれで怪我したんだ」
笑っていう杏子。
「は?石ぶつけてきたのか」
「うん!そうだよ杏子避けたんだけど完璧には避けられなかったよ」
笑いながら言う杏子
「杏子、、そいつらのとこ案内してくれ」
「へ?なんで?」
杏子が俺に聞いてきた
「なんでって……」
俺はしっぽと全身の毛を逆立てながら
「杏子のこと怪我させたやつに痛い目見させるためだよ」
俺の周りに狐火が現れる。
「そ、それはダメだよ!」
杏子が俺を止める
「なんでだ?」
俺がそう聞くと杏子はまっすぐ俺を目を見て
「私が怪我したのはきっと悪いことを私がしたからで、、りんねは悪いことしてないし、、それに私の友達だからきっとあれも遊びの1つだったんだよ!」
少し悔しそうに言う杏子
俺は杏子のそばに寄って
「杏子、、よく泣かないでここに来たな」
そう言いながら杏子の頭を撫でる
すると杏子は震えた声で
「わ、私頑張ってないよ……ただ、りんねに早く会いたくてそれで…… 」
小さな声でそう言うと杏子は涙を流した。
「杏子、、俺の前では強がらないで泣いたりしていいんだ。」
俺は泣いている杏子のことを抱きしめる。
杏子は辛い思いをしても笑顔でいて泣いたりしてなかったんだろう。
だから今声を上げて泣いているんだ。
泣いている杏子を抱いたまま俺は泣いている杏子に
「よく頑張ったな、、杏子は偉い」
と言うと杏子はもっと泣き出してしまった。
しばらく杏子はずっと泣いていた、杏子が泣き止むまで俺は杏子のことをずっと抱きしめて落ち着くのを待っていた。
しばらくすると杏子は泣き止んで
「りんねありがとう!こんなに泣いたの久しぶりだよ」
杏子が少し赤い目で言う。
「気にするな、また嫌なことあったらいつでも聞くぞ」
俺が笑って言うと
「うん!また色々お話するね!」
俺につられて笑う杏子。
「なぁ、、杏子手をだしてみろ」
「手?こうでいいの?」
不思議そうに言う杏子の手を俺は握りあるものを渡した
「わぁぁぁ!綺麗なビー玉!」
すごく嬉しそうに言う杏子
「それはただのビー玉じゃなくて俺の妖気が入ってる物だ。」
「え!?そんなすごい物貰っていいの!?」
杏子がものすごく驚いて聞く
「そのビー玉に穴が空いてるだろ?その穴に紐を通せば綺麗な飾り物になってそれが杏子のことを守ってくれるよ」
俺が説明すると
「え!?そんなすごい力があるの!?」
「妖しか作れない物だ大事にしてくれよ?」
俺がそう言うと杏子は
「うん!絶対に大事にする!」
杏子が満面の笑顔で言う。
杏子は俺が渡したビー玉を手に握り帰っていく。
俺は星空神社の鳥居の上に立ち杏子に渡したものと同じものを空にかざして見る。
ビー玉は星空を写してキラキラと輝いている。
「すごく綺麗だ」
俺はしばらく星空神社の上で星空を眺める。
月夜が俺をキラキラと照らす。
杏子とこの景色を見たかったなと思いながら星空をみつめていた。
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