不器用な男たち

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 言われるままに私は口を開けた。見つめられていると逆らえない。何でも言いなりになってしまう。 「美味しい?」 「はい……」 「唇にクリーム付いてるよ」 「え?」  店長は私の唇に付いたクリームを指で拭った。そしてそれを自分の口に入れた。 「まだ付いてる……」  店長は私に近付いてきた。店長の顔がすぐ目の前に迫って来た。そして私の口元のクリームを舐めた。  まさかこのまま唇を舐める気なのでは。少し怖くなった私は慌てて横を向いた。 「まだ付いてるよ。僕が綺麗に舐めてあげるから」  そう言うと店長は強引に私の頭を押さえつけ顔を自分の方に向けさせた。 「店長、やめて下さい」 「どうして? 舐めて欲しいんだろ? キスして欲しいんだろ?」  店長が顔を近付けて来たので私は立ち上がろうともがいた。 「暴れるな!」  豹変した店長は私を無理矢理押さえつけようとした。怖い、助けて、誰か助けて……!
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