1人が本棚に入れています
本棚に追加
「まさかの凍死!?」
後ろからがばっと抱きついたら、そこそこ温い。
どうやら、ご臨終ではないらしい。
じゃあ、なんだと思って脇から顔を出したら、白い長髪の男が土下座していた。
「はて?」
思わず声に出したら、長髪の人が顔を上げた。
呆気に取られるとは、こういう時に使うのだろう。
もんのすごく美しい顔面だった。
イケメンなんて表現するのはもったいないくらいの美男子。
え、待って。
私の初ちゅーって、この人?
だったら、めっちゃラッキーじゃない!?
なんて、内心で浮かれまくってたら、おじいちゃんがボソッとつぶやいた。
「氷室の神様……」
「え?」
確かに人外の色素と美しさだけど、神様とかって……あるね、アルある。
すぐに考え直したのは、うちで、めでたい時に飾る掛け軸の絵とそっくりなのを思い出したから。
あれって、氷室の神様だったのか。
最初のコメントを投稿しよう!