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「すみません。酔っぱらって、お嬢さんに不埒な真似をしてしまいました。どうか、私に責任を取らせてください」
「「酔っぱらって?」」
声が揃ったおじいちゃんが、私を見てくる。
「呉。お前、なんした」
「何って別に、いつも通り掃除して、お供えして……あ、ちょっとチョコ足してみたりしたけど、それだけだよ」
「チョコって、じいちゃんがお土産にもらってきたやつか?」
「え、えへ」
可愛く笑ってみたけどダメだった。
「あれほど、うちの神様には、酒はいかんと言っただろうが」
「え、お酒? だって、アレ、生チョコでしょ。ボンボンじゃなかったよ」
「生チョコにも入ってるやつは入ってる」
「マジかぁ」
氷室の神様を見たら、まだ、土下座でこっちを見ていた。
美形の上目遣いって、卑怯だな。
ま、最初っから怒ってないけど。
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