本当の自分

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本当の自分

蘭は酔っ払いが嫌いだ。 私はお酒が大好きでよく飲んでいたが 「ちゃんとして!」と いつも蘭に言われていた。 だから、蘭の前では お利口な私でいなくてはいけなかった。 一方ゆうたは 酒を飲んだら酔うのは当たり前だ! と言うタイプだったので なぜだかゆうたには本音で話せた。 蘭のエースをしていた事 歌舞伎のホストに本営されている事 蘭には強いエースが出来て 私なんて必要なくなってしまった事 疲れきってしまった事 ゆうたはいつも口は悪いが 真面目な話をすると きちんと聞いてくれた。 そして、その頃 精神的にきていた私は不眠症になっていた。 24時間以上寝ずにいる事が多く 寝ずにいる事を知っていたのは ゆうただけだった。 そして眠れずに飲みに行くのは いつもゆうたのお店で ベロベロになっては迷惑をかけていた。 ある時には私が エレベーターの入り口で力尽き エレベーターのドアが 開いたり閉まったりして挟まれていたのを ゆうたは大爆笑して見ていたり(笑) お互い吐きまくったのがバレバレなのに 吐いてないよみたいな顔をして またお互い煽って飲み始めたり(笑) 結局、私はゆうたのおかげで 歌舞伎町から足が遠のきはじめた。 だが、地元に担当が二人になった事で それはそれで大変だった。。。 ゆうたと何かあると ベロベロで蘭の所へ行き怒られ 蘭と何かあるとゆうたへ頼る。 自分の居場所がどこかわからなかった。 ある日の締め日。 ゆうたのお店はプレオープン中だったので 締め日はあまり関係なかったが 蘭のお店では一大事となっていた。
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