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新しい本担
しんどい時
ゆうたは毎日のように電話をしてくれた。
そして泣いている私に必ず
「お前頑張ったよ。もう帰ってこい。」
と言ってくれていた。
私はゆうたを本担にしようと決めて
地元へ帰った。
だが…
いざ地元へ帰ってゆうたと逢うと
意地っ張りな二人は喧嘩ばかりになった。
本当にくだらない些細な事だった。
私は今まで
蘭に連絡をしないでお店へ行く事は
絶対にしなかった。
被りの様子や蘭のタイミングなど
全て蘭に合わせて自分が動く事が
幸せであったからだ。
蘭は仕事中に電話をして出れないと
後から必ず折り返すか
電話に出れない事情をLINEしてくれていた。
しかし、ゆうたは
来たけりゃ来いのタイプで
仕事中はほとんど携帯を触らなかった。
プレオープンも終わり客も増え
店の中がバタバタだったからだと思う。
私は許可が降りないと
お店には行けない性格な為
ゆうたから連絡が来るまでお店には行けず
お店の前で長時間待つ事となり
鬼のように電話をかけゆうたにキレられた。
「店に居るのわかってんだから勝手に来りゃいいだろ!!!!」
と。
蘭の支えがなくなり他店へも行かず
寄りかかる事しか出来なくなった私。
ボロボロになった私のメンタルを
ゆうただけで支えるにはまだ若かった。
そして最初は手持ちで飲んでいた
ゆうたのお店でも
売り掛けをするようになっていた。
最初は数万。
少しずつ増えていき10万、20万と。
地元で長時間毎日出勤していると
どうしてもお客さんに飽きられてしまう。
私は売り掛けの為に
また出稼ぎへ行く事にした。
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