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寝て起きれば、私は高熱が出て動けなくなっていた。
体が熱くて寒くて。ひどく怠くて力が入らない。けれど、頭はふわふわとしている割に周りがよく見える。
父が何度も何度も心配そうに見に来てくれた。あんなに心底心配そうな顔をした父を見たのは初めてだった。声は出しづらかったので、簡単な受け答えしかできなかったけれど、ひどくしっかりと話を聞いてもらえた気がしたのが不思議だった。
それだけで、前世のすべてが洗い流されたような気がした。
そうして熱が下がった朝。
見舞いに来てくれた父に、青い顔をした侍従が知らせを持ってきた。
曰く、領地からこちらに向かっていた義母と妹が、事故で馬車ごと谷に滑落した、と。
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