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「え?」
「赤堀のこと好きだから呼んだんだけど」
「・・・は???」
「お前、やっぱアホだろ!」
「アホって言わないでください!!現実が想像の斜め上で、戸惑ってるんです!!」
私たちは、テーブルで向かい合って、顔を合わせている。久しぶりにマスク無しで人と向き合って、大声で怒鳴り合った。これって、飛沫感染アウトなやつです、茶谷さん。
そう思って泣きそうな顔で茶谷さんを見たら、席を立って私の座っている横まで歩いてきて・・横からそっと抱きしめられてしまった。
「好きだよ」
「はい・・」
「あんなに積極的に来るくせに」
「はい・・」
「ほら、濃厚接触」
「言い方・・」
茶谷さんが、触れる。
唇で、私の唇に。
あ、ちょっと待って、なんかまずい気がする・・。
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