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「あの・・着替え、買いに行きたいです」
「赤堀の仕事が一区切り着いたら付き合うよ」
「すいません、何も持ってなくて」
「ほんとだな」
茶谷さんは呆れているような言い方をしていたけど、
「赤堀って、もっと図々しくその辺考えてるのかと思ってた」
と付け加えた。
「なんか、誤解してますよね、私のこと」
「実はすげーピュアなんじゃ？って、ちょっと疑い始めたとこだよ」
「悪かったですね」
「いや・・」
歯切れの悪い茶谷さんが、スマホの画面をずっと睨んでいる。
「なんか、驚いた。かわいいな」
「は・・？」
「図々しくねえのな、本当は」
「あ、当たり前ですー！」
この時ようやく・・私、茶谷さんに相当図々しい女だと勘違いをされていたことに気付いた。そりゃ、毎日好きだの諦めないだのとメッセージを送るような後輩だ、性格を疑われるのは仕方がない。そんな誤解をしていて、よく好きになってくれたな、茶谷さん・・。
茶谷さんは、スマホを見ながら肩を震わせた。笑ってる？
「どうしました？」
「鶴がはたを織るって、よく考えると面白れえよな」
「織りませんからね！そのために呼んだなら残念でしたね！」
茶谷さんは、声を上げてゲラゲラ笑ってた。何がそんなに面白い？
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