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休みの日に
母から聞いた
電話番号に電話をかけた。
『あら、サクラさんね、お母さんから聞いてますよ。マンションの住所を教えて下さい。』
私は
住所を伝えた。
『一緒に住んでる方の名前、生年月日、そして、サクラさんの、生年月日も教えて下さい』
私は
カズヒコの名前と生年月日
私の生年月日も伝えた。
電話の向こう側で
何やら
ぶつぶつ聞こえてきた。
霊視をしたらしい。
そして
『サクラさん、わかりました。』
ホントですか?
その女の子は…座敷童…
ワクワクして聞いていたら
『同棲相手の男性には、半年前から女の子の水子の霊がついてます。当時、付き合っていた女性が妊娠して、中絶をさせたようですね。その女の子のママである女性は、精神的に落ち込んでます。それを見て、中絶させられた赤ちゃんが、父親に、自分の事を忘れないで、ママを捨てないでと、伝えにきています』
私は
頭が
真っ白になった。
座敷童だと思っていたのに
水子の霊?
それも
相手は誰?
半年前に中絶したというなら
私と
すでに
同棲している時に
肉体関係があったっていうことだ。
その水子のために
お菓子やら
オモチャを
用意しょうとしていた私。
電話口から
『どうしますか?お祓いは?』
相手の女性は泣く泣く
中絶したのだろうか。
赤ちゃんは
父親に
存在を知ってもらおうと
音を立ててるんだ。
なのに、
男は、何も感じない。
悲しすぎる。
『いいえ、ありがとうございました。そのままで、いいです』
私は
電話を切った。
ー完ー
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