目撃

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だけど17年間生きてきてある程度ひねくれた人とも関わってきたあたしは、簡単に彼女の性格を信用したりはしなかった。 あるいは、あの見た目にしてこの性格だということを認めたくなかった。 「絶対裏があるに決まってる」 思わず呟いた時「眉間にシワが寄ってるぞ?」と声をかけられてハッとした。 見るといつの間にか柊真があたしの机の前に立っていた。 柊真の存在に気が付かないなんて、よほど彼女のことを気にしていたのだろう。 あたしは慌てて笑みを作った。 「そう?」 「どうしたんだよ、険しい顔して」 「別に、なんでもないよ?」 小首を傾げて答えるのは、柊真を好きになってからだった。 ファッション雑誌の恋愛相談コーナーに、彼に可愛く思われる態度というものが載っていて、それ以来小首をかしげるのがあたしの癖になった。 「なぁんかすごいよなぁ」 柊真はそう言って転校生へと視線を向ける。 その様子にチクリと胸が痛んだ。 やっぱり柊真もあの転校生のことが気になるのだろうか。 気にならない人なんて、きっといないけど。 「よくあれだけ群がれるよな」
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