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「な、なんでもない! それよりパフェ!」
「え?」
「食べに行こうよ! 2人で!」
思わず声が大きくなる。
柊真と二人きりだなんて夢みたいだ!
「おう。じゃ、放課後な」
柊真はまだ怪訝そうな顔をしていたけれど、どうにか約束を取り付けることに成功したのだった。
☆☆☆
今日はなんて素敵な日なんだろう!
超絶美人な転校生が来たときにはどうしようかと思ったが、そのお蔭で柊真があたしを誘ってくれたのだ。
災い転じて福となすとはこういうことを指すのだろう。
「あらあら、今日は随分とご機嫌ねぇ」
すでに放課後デートの情報を知っているヒナがニヤニヤとした笑みをあたしへ向けて来た。
「べつにぃ?」
そう答えながらも、頬のゆるみは止まらない。
「2人きりってことは、色々とチャンスだもんねぇ?」
「チャンス?」
聞き返すあたしに、ヒナが目を見開いた。
「当たり前じゃん! この告白チャンスを逃がすつもり?」
「あ……」
そう言われればそうだ。
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