目撃

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今まで柊真と二人きりで遊びに出ることなんてなかったから、告白するなら今日がチャンスかもしれない! 待って。 今日がチャンスだということは理解できるけれど、心の準備はなにもできていない。 「ほら、柊真が待ってるよ?」 そう言われて視線を移動させると、教室後方のドアの前で鞄を持って立つ柊真が見えた。 「で、でも告白なんて……!」 「大丈夫だよ。どこからどう見ても柊真と心美は両想いだから!」 ヒナがあたしの耳元に顔を近づけてそう言って来た。 本当にそうだろうか? 柊真はあたしのことが好き……? 考えてみてもわからなかった。 「ほら、行った行った!」 ヒナに急かされて、あたしは大慌てで鞄をひっつかんで柊真の元へ走ったのだった。 ☆☆☆ 「ヒナと何話してたんだよ」 二人で学校の階段を下りていた時柊真がそう聞いて来た。 「べ、別になんでもないよ?」 「やけに慌ててたように見えたけど?」 「そんなことないよぉ」 あたしはぎこちなくほほ笑む。 告白のチャンスだと言われたなんて、絶対に言えない。 今日、あたしは柊真に告白する?
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