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この寒がりなヒトがしばらく薄着にならざるを得なかったあの状況のせい――かもしれない。
あの時、濡れてしまったブラウスを気遣って服を貸してくれたりなんかしたから。
「だ……大丈夫なの? 病院とかは――あ、日曜か……。あ、でも救急外来とか」
「そう言ったんだけど、『ただの風邪だからいい』って」
「ただの……って」
でもこんなに辛そうなのに――
見ているだけで喉の奥がきゅっと苦しくなる。
依然苦しげな息遣いのまま、これほどすぐ側で繰り広げられている会話にもまるで目を覚ます気配がない。
ひょっとしたら先日の自分よりも重い症状になっているのでは?という恐れが一瞬浮上した。
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