1. 悪魔だったの!?(1)

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 ――どうして電車を降りた瞬間気付かなかったのだろう。  このM駅は、そうだ彼の――いや彼らの、というべきか――最寄り駅だったのだ。  土曜日のうちに熱が下がって帰宅し、久しぶりに爽快な気分で目覚めることができた日曜の朝。  仲直り後初のランチとショッピングでも、と柚葉に誘われた。  でも沖田王子放っておいていいの?  感動の再会後初の休日なんだしデートとかは?  という質問に「えっと……うん、いいのいいの」としどろもどろ答えながら目が泳いでいた親友に、もっと早く警戒すべきだった。
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