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当時の衝動的な自傷行為を悔いている、というのは伝わってきた。
もうそんなバカなことをする心配もなさそうだ。
そこだけは翔もわずかにホッとした。
「もう死ぬ気なんてないしむしろ何でもしなきゃ……って、心から償わないといけなかったんだ、って気付いたけど…………」
(? 気付いたけど……?)
「足枷にしかなれてない自分にも、気が付いちゃった」
「――」
この上なく悲しい瞳をしたまま、いずみは笑った。
「本当はもう……自由になっていいのに。あたしなんて切り離して、どこへでも進んでいけるひとなのに」
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