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「後悔してる? 庇ったこと」
「いや……」
一言だけ答えてケンジは微かに笑った。
支度の出来た拳に目線を落としたまま。
「……」
それが後悔してないという表情だろうか?
翔のそんな心情が透けて見えたのか、笑みをさらに深くしてケンジがシャツの長袖を捲り始める。
「ホントだって。止めたこと自体は後悔してねえ。けどな……」
あらわになった上腕外側の傷を向けて見せ、薄くため息をついた。
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