ニューライフ

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　ノートパソコンを操作してから医師はパイプ椅子に座るお父さんとお母さんに言った。
「術後の治療で癌が無くなってくれればいいんですが、外科で取り切れなかったとなると余命一年でしょう。ホスピスとか緩和ケアを希望するなら仰ってください。今、返事をしなくてもいいです」
　お母さんは絶句した。まさか大学一年生の若さで死ぬなんて。代われるものなら代わってあげたいと思った。お父さんも同じ気持ちだ。まだこれから結婚して子供を産んだりして欲しかった。病気にならなければ楽しみがいっぱいあっただろう。
　お父さんとお母さんは病室に戻った。瑞香は不安で鏡ばかり見ていた。黄疸はこの年代の子には辛い。頬もげっそりしてるし、瑞香は早く治して運動でもしたいと考えた。