番外編:木霊

6/10
前へ
/81ページ
次へ
「叔父さん、山を降りる際に、洞か何かを破損しませんでしたか」 すると叔父はしばし考え込んで ”そう言えば、後もう少しで人里に出るという参道の脇で 休憩しようとした時に、小さな洞にぶつかって 少し屋根が欠けて傷つけてしまったような” 「それです!叔父さん。 多分そこには木霊が祀られていたと思います。 洞の欠けた所から木霊が出てきて叔父さんに憑りついたと 思いますよ」 ”どうすればいいんだ” (洞を直して地元の神主に拝んでもらうんだな) 「洞を直して地元の神主さんに拝んでもらったら いいかと思います」 僕は狐火の言葉を叔父に伝えた。 ”そうか、早速今回降りた山の麓に行ってみよう” 「そうした方がいいと思いますよ」
/81ページ

最初のコメントを投稿しよう!

28人が本棚に入れています
本棚に追加