リコンシヨウ

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 昨晩はごめんなさい。  本当はこの日記の書き始めはこうあるべきでしたね。重ね重ねごめんなさい。やはりどうかしていますね、私。  きんぴらが食べたいな。  夕食時(と、言っても日付が変わるころだから「夜食」とした方が正しいでしょうか。本当に毎日遅くまでお仕事お疲れ様です)、あなたはボソリと呟きました。  クリームシチューを温めていた私は、それを聞いて正直少しがっかりしてしまいました。  こういう話をするとますますあなたに嫌われてしまうかもしれませんが、日々の献立は多くの主婦にとって悩みの種です。私も主婦の端くれとして、旬の食材や栄養、彩りや食べ合わせ、冷蔵庫の状況を考えながら料理をするのです。  だから許してくれ、なんて言うつもりは毛頭ありません。私の努力と同じ、いえ、それより遥かにあなたはお仕事を頑張っているのですから。  悪気はなかった、ということをわかってもらいたいだけなのです。今更遅いと言われても、仕方がない話なのですが。
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