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蓋を ~ウミ編~
眩しい光がいきなりどっと入り込んで目を覚ました。騒々しい男どもの声がする。一気にガッチャンガッシャンガラガラと鬱陶しい音を立てて崩れていく。ウミは咄嗟に熱く柔らかいものを奥へ奥へと仕舞い込んだ。いつの間にか両手足は縛られていた。
汚ならしい顔がいくつも並んでいた。ウミは目を瞑った。ずっとずっと底の方で熱く柔らかいものがくすぶり続けている。その腕、その息使い、その頬、髪の毛、香り……。一つ一つを何度も何度も何度も思い浮かべた。
ウミは思った。
こんなにも長いこと横になっているなんて初めてだな…。
男どもは証拠を消すようにウミの身体を隅々までごしごしと洗った。綺麗になったウミが帰るとすぐさま殴られた。ああ、戻ってきたんだなと実感した。
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