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寮に帰り、そういえば、最近津玲那は転生系の漫画にハマっていたよな、って思い出す。
蛇足だけど、私はどちらかというと小説のほうが好きだ。
だから置き手紙に『転生』とあったのだろうか。
津玲那が読んでいた漫画に何か、ヒントがあるかも知れない。
私は津玲那の部屋を探してみることにした。
「うわぁ…」
警察が手がかりを手当たり次第探した後なので、津玲那の部屋はものすごく荒れていた。
「もうちょっと丁寧にしようよ…」
綺麗好きな私は眉をひそめる。まじありえない。
本棚の漫画は一応棚に入っているのだが、雑。一度全部出して、調べてから入れ直したのだろう。シリーズごとにしまってあったはずなのだが、関係なく乱雑に押し込められている。
「警察って適当な人しかいないの?」
私は参考書と漫画を分けていく。しょうがない、私が片付けておかないと。
と、手が止まる。
「な、にこれ…。」
1冊の本が目に止まる。漫画だらけの中に1冊だけ、古びた本が混ざっていた。
『全世界管理局第一世界責任者調査書』
表紙にはそう書いてあった。
私は表紙にうっすらかかった埃を片手で払う。
何故か、この本(というか調査書だけど)を読まなければいけないと強く思った。
私は左手で本を持つ。そのまま埃を払った右手で、そっと表紙をめくる。
すると。
人が降ってきた。
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