《9》

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部屋には俺とウィルの息遣いとベッドの(きし)む音だけが響いていた... sexをする前から分かってはいたがウィルはこういう時になると、とんでもなく色っぽい。 男とは思えない妖艶(ようえん)さや、(つや)っぽさがある。 コイツは好きでもない店のチーフと俺の(プレゼントの)為に寝たんだ... 急にそいつに対しての嫉妬心が芽生え、俺は激しくはじめた。 ウィルはついに(あえ)ぎ声を出し、それが俺を更に興奮させた。 ..クソっ...好きでもないヤツに抱かれやがって... 「ウィル..もう俺以外の奴に抱かれるなよ」 「..リアムさん」 ウィルは一瞬目を見開き、真顔になった。 そして俺はもう限界に達し、コイツの中で果ててしまった... 今まで我慢できていたのが不思議なくらいだ。 *** 俺達の初めてのsexが終わった後、暫くベッドの上で俺達は横になり余韻(よいん)に浸っていた___ 「まるで夢みたいです、リアムさんとこうしてるのが」 ウィルは口元まで毛布を被り、俺の方を見つめている。 俺は何だか急に照れくさくなってきた。 「..リアムさん、もしかして僕とsexしてガッカリしましたか..?」 ウィルは急に不安そうな表情を浮かべる。 「バカ、どうしてそうなるんだよ」 「だってリアムさんなんだか素っ気ないから..」 「あのな..ちょっとは察しろよ。照れくさいんだよ」 するとウィルはクスクスと笑い出した。 「リアムさん可愛い」 「大人をからかうな..」 コイツは聞いたのか聞いてないのか、俺に寄り添うと胸に顔を埋めてきた... 「良かった..」 ウィルは独り言のようにポツリと呟く。 心配する必要なんかないんだよ。 これからは俺の方が心配になりそうだな... そして今夜は一つのベッドで俺とウィルは眠りについた___
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