14.蛇と蛙と蛞蝓と

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14.蛇と蛙と蛞蝓と

「あんた、(はか)ったわねっ!!」  レベッカの怒号が控室に響き渡った。その声に、先にいた2人がビクッと肩を震わせ、驚きの表情を浮かべている。 「謀ったも何も、決められていた通りのことでしてよ。ワタクシの手が入る余地はありませんわ」 「嘘をつけッ! 絶対こうなることをわかっていてってことよッ!」 「ああ。そのことならそうね。だってワタクシ、王立聖家ですし。それに、第5ピリオドの『華』担当ですもの」  すべてがすべて、マグライトの手の上で踊らされていた。ここに至るまでの道程の出来事すべてが、マグライトによって誘導させられていたということに憤りを感じていた。
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