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「――相変わらず、性悪ね。わたしにも同じようなことをしていたもの、言い訳は聞かないわよ」
「二人して心外ですわ。サプライズのほうが驚くと思っていただけなのに」
遅れて扉を開けて入ってきたのは、――王立聖家5位のセル=M=シシカーダであった。大振りの剣を携えた麗人が、苛立った表情を浮かべながらマグライトを睨みつける。
「あなたがレベッカね。この女に目をつけられたなんて災難ね」
「まったくだわっ!」
アリーナに出れば、確実に敵対するはずのレベッカとセルが視線を交わす。お互いが、マグライトに出し抜かれたということだけで、謎の結束を交わそうとしていた。
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