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「――うるさい。入口側で仲良しごっこしてるんじゃないわよ」
セルに続けて、最後の一人が入ってくる。その少女の顔を見て、
「げっ、なんであなたが」
マグライトが驚愕の声を上げた。
「彼女も緊急通達をもらっていたそうよ、マグライト。よかったじゃない、親戚同士仲良くしたらいいわ」
「冗談じゃない。こんな女狐と仲良くだなって反吐が出るわ」
マグライトに対して悪態をつきながら入室してきたのは、――メーガス家筆頭分家であるメリー=バックハイド=アーバンデーセツ。
黒を貴重としたドレスで、所々に白いフリルをあしらった、愛玩メイドのような出で立ちをしているが、マグライトの従姉妹にして、彼女が最も戦いたくない相手である。
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