第一話

1/1
前へ
/8ページ
次へ

第一話

第一話 え、引っ越し!? 「侑梨、ちょっといい?」 いきなり母親にそう呼び止められたら、多くの人は驚くだろう。もちろん私も驚いた。特に何か悪いことをした覚えはないのだが。 「実はね...海外に引っ越すことになったのよ。」 え?海外!不安も大きいがそれよりも楽しみで仕方がない。しかもその国は常夏、つまり一年中夏らしい。冬が苦手な私にとって、これは一生に一度あるか無いかの大チャンスだ。 「それでなんだけどね、実は引っ越し先の近くには日本人学校はないの。だからね、インターナショナルスクール(以下、インター校)に通ってみない?もちろん侑梨が嫌なら、引っ越しの取りやめも考えるわ。」 私は即答した。 「もちろん、行きたいよ!」 それを聞いて、母は微笑んだ。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加