類友

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『友達が欲しいあなたに! 最新型学習ロボットはいかが?』  こんな安いキャッチコピーに躍らされた両親によって、我が家に最新型のお友達ロボットがやって来た。 『AIを越える学習能力』『望む容姿に変幻自在に変えられる機能』『人間と同等の感情』を持つ高性能なロボット。  友達が一人もいない私を心配してお節介な父母が呼んだ子。  私の『友達』として我が家に迎えられるロボットに私は早速嫌悪感を抱いた。  次の日、ロボットが届いた。  説明書を読むと、一番最初に容姿を決めるため性別、主との関係性などを登録するらしい。  そこで私は少し意地悪なことを思いついた。 「双子の妹が欲しい。自分そっくりの妹なんて素敵でしょ」  そう言うと両親は友達じゃないことを残念がっていたが、(ゆい)が一人きりにならないなら……と渋々承諾してくれた。  名前は(むすび)。  私と全く同じ漢字。同じ文字で読み方が違うなんて双子っぽいでしょ?  ……なんて言ったけれど、私はこの妹ロボットと仲良くする気などなかった。 「これ、やっといて」  即席の妹に学校の宿題を渡す。  妹は学校に来ない。  さすがに双子とはいえロボットを学校に通わせるわけにはいかない。  この考えを逆手にとって、私はあることを考えたのだ。  宿題や嫌な授業はこの妹ロボットに任せる。  妹は私の分からなかった宿題の問題をすらすらと解いてしまった。  皮肉なことに、妹の方がオリジナルである姉より出来が良い。  悔しかったが、それならそれで利用出来る。  私はほとんど学校に行かなくなったし、家でも勉強をしなくなった。
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