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「秀治。今ならいいか」  熱にうなされたような瞳で降谷はこちらを見つめてくる。秀治はこくんと頷いた。降谷の逞しい腕の中でお姫様抱っこをされて寝室に連れ込まれる。ああ、なんて幸せなんだろう。秀治は全身の力を抜いて降谷の腕の中に囚われる。この檻は優しくて、温かくて居心地がいい。 「……っ」  軽く唇を押し当てられてから、服を脱がされる。シャツのボタンを外され、スラックスも下ろされた。降谷も服を投げ捨て二人で何も纏わずに抱き合う。触れたところから甘い熱が広がっていくようで秀治は打ち震えた。  肋骨のあたりを優しく撫でられぴくりと腰が揺れる。くすぐったさと気持ちよさがないまぜになり秀治を襲った。耳たぶを優しく噛まれ、心臓がひときわ早く鳴る。降谷の背中に手を回し体を密着させていると、だんだんと降谷のものが大きくなるのが太腿に伝わる。それが嬉しくて秀治もすりすりと腰を動かして降谷の割れた腹筋に屹立を押し当てる。我ながら羞恥にまみれた姿だとは思うが早く体を繋げたい一心で体を揺らした。するとそれを見ていた降谷が薄らと笑みを浮かべる。その笑顔が秀治は大好きだった。 「ぁ……ふ……」 「……」  濡れた水音が二人の間で響く。透明な糸が顎を伝って、秀治の首筋を濡らした。何度もお互いの熱を確かめ合うように口を合わせる。絡めあった舌先から唾液が溢れて下半身に甘く響いた。 「……っん……ぁ」  降谷はそんな秀治を見つめながら黙って愛撫を続ける。秀治の胸の飾りを吸い、指で弾いてやれば甘い声を口からこぼれさせる。秀治のものはすでに真っ赤に震えていて苦しそうだった。手のひらで先端を撫で回してやると、鼻から甘い息を漏らした。
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