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そうなのだ、前日に学校が終わって帰った後に作ったものだった。
あまり甘いものは好きではないとやりとりの中で聞いていたため甘さを控えめにして。
初対面で手作りのものは重いだろうかなどいろいろ錯綜しながら、未経験の出会いに心を躍らせながら。
「そうなんだ。手作りのものなんて初めてもらったからさ。嬉しいよ、ありがとう」
彼は眼鏡の奥の怜悧な目を細め、少し照れたように優しく微笑んだ。嬉しくて、けれどどこか恥ずかしくて目も合わせず、「いえいえ」と首を振る私。
「ねぇ」
彼の声に顔を上げた。
「これ、今食べてもいい?」
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