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まさかの展開だった。
私はコクリと頷く。
まだ、お店の中だった為彼はそっと包みを開くとクッキーを一つ摘まみ、その薄い唇を開きその中へ入れた。
ゆっくり味わうように咀嚼する彼の姿を私は、ドキマギしながら見つめていた。
こんなに美味しいイタリアンの料理を食べた後に味の保証も何もない素人の私のクッキーなんて食べて大丈夫なのか、と。
クッキーを飲み込んだ彼が口を開いた。
「美味しいよ。甘すぎなくて、ちょうどいい」
そうまた微笑んで言った。
「よ、良かったです…それなら…」
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