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(綺麗な目をしていますね)
そんなことを彼に言ってみようかと思ったけれど、なんだか恥ずかしくて口にはできなかった。
私たちは他愛もない会話を楽しんだ。私が市川さんを笑わそうとして何かを言えば、彼は楽しそうに笑ってくれたし、真面目に話せば、彼も真面目に聞いてくれた。
私たちは双子のように共鳴しあえた。秋の宵のちょっとしたマジックだろうか。
そして、何よりも嬉しかったのは、見送り際に彼が私とのやりとりをこれからも続けたいと願ってくれたことだ。
恋が始まるのだろうか?
なんとなく予感はあった(もしくは本能的な勘だろうか)。私はまた、1時間かけて電車に揺られ家路についたのだった。
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