鬼の国

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「やめて! 放して! 助けて! 怖いよ! ママ! パパァ!」  狭い小部屋の椅子に座らさせられた小百合。  目の前には先端の尖った鋭利な針を持った鬼がいる。 「いいか、お前はもう商品なんだ。ここでそれを叩き込む。  そういうと、鬼は持っていた針を小百合の右手の指の爪に刺した。 「いたああああああい! いたいいたいいたいいたい!!」  小百合はあまりの痛さに絶叫した。 「いいか、俺達が本気で殴ったら殺してしまう。そうしたら大損だ。だからこうやってお前に痛みを植え付ける。」 「やめて! もうやめてください! お願いします。もう泣かないから! だからやめてください!」 「だめだ、今回は右手の全ての指にこれを刺す。次に言う事を聞かなかったらどうなるか体で覚えろ。」  そういうと鬼はまた針を小百合の爪に刺す。 「いたあああい! いやあああああああ!」 「痛いか? 痛いだろ? 怖いか? 怖いだろ? 恐れろ! 泣け! 叫べ!」  その鬼は楽しそうに小百合を甚振るのだった……。  そして小百合はこれ以後、全てを諦め、その目から感情を無くすのだった…
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