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誠は生まれて初めて外の世界を見た。
外は眩しい程明るく、そして広かった……。
外に出ると、周囲が慌ただしくなる。
「悪魔の子が外に出ているぞ!」
「どうなってるんだ!あいつを探せ!」
「中で……死んでます!母親も死んでる……。」
「捕まえろ!あの餓鬼を殺せ!!」
怖い顔や恐怖におびえた顔をした鬼達が少年を囲んでいく。
しかし、少年の顔には一切表情の変化はなかった……。
ただ一言……
「邪魔……。」
外の世界を遮る鬼達が煩わしかった。
少年は、体を一回転させると氷の手刀を薙ぎ払う。
周りの鬼達は虫けらのように、上半身と下半身を真っ二つにされて倒れた。
沢山の鬼を殺した少年の顔にはやはり変化はない。
こうして彼は外の世界へと解放されたのであった。
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