第1章 天使降臨
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その夜は新月にも関わらず、星が全く見えない夜だった。 普段聞こえるはずの虫たちの鳴き声も、動物の鳴き声も全く聞こえなく、周囲はまさに無音という音に支配されていた。 虫たちも、動物たちも本能で察したのだろう、自分たちの存在を示したらいけない。姿を、匂いを、音を全て消して隠れないといけない、と。 今まさに、この地に天使か悪魔か、人智を超えた存在が誕生した。
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