唇で咲かせて

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暗いからだろうか。唯月くんの息遣いをいつもより近くに感じられた。心もすぐそばにあって、手を伸ばせば触れられるのではないかなんて思ってしまっていた。 鑑賞会が終わり、他の参加者達が感想を言い合いながらUターンし始める。 もっと一緒にいたい気持ちが募っていき、彼と手を繋いだまま思わず立ち止まってしまった。
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