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【エピローグ】
平塚らいてうは、去り際に奥村が残した『若い燕は池の平和のために飛び去って行く。』という文に、『燕ならきっとまた季節がくれば飛んでくることでしょう。』と返事をしたとしている。
彼が飛び立つ日が来たら…私は何をするだろう。
そう、私なら大きく窓を開け放ち心地良い風を浴びる。
ほら、鳥の声が聞こえてきた。
それは舞い戻って来た燕かもしれないし、七色の羽根を持った魅惑的な孔雀かもしれない。
きっと私はまた、心地良い風を感じながら狂おしいほどに彼と抱き合い、牡の証を我が身の肌で受けとめる。
〈了〉
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