ウーマンデザイア

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 山田は美野里とやれたことで自分でも不思議なくらい満足出来た。これは僕にはとても手に負えない女だ。こんな女と一緒になれたとしても破綻するのは目に見えていると達観し、付き合えなくてもやれた、この結果がベストだと思ったのだ。  但、美野里の肉感や柔肌がこの上なく官能的だったので再び恋しくなる日が来るのではないだろうかと山田は悩ましく恐れるのだった。  それにつけても男女平等になり女が自由になると、女の本性が世間的に次々に明らかになり、控えめで淑やかなのが日本女性らしさだとアナクロな考えを持つ山田は、美野里が高校卒業して上京する時、美貌を武器に玉の輿に乗ろうと奔走する彼女の将来は偏にスキャンダラスに展開して夢を実現した後も嘸かしスキャンダラスに展開して行くことだろうと彼女の行く末を意地悪く案じてみたい気になるのだった。
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