22人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
犯人は人質と会話する
室内には大富含め、3人の男女がいた。
「ちょっと大富くん。大富豪っていうのは配られたカード内でやるもので、欲しいカードを人に持ってきてもらったらだめよ」
大富の仲間の矢霧という女性が注意をする。
「ていうかキング3枚持ってるんなら強い手札でしょうから、革命しない方が簡単に勝てると思いますよ」
人質としてここに連れてこられた伍鳶も口を挟む。
「キング以外4とか5とかしかないんだよ」
「手札ばらしちゃってますけどいいんですか?」
「とりあえず大富くんにはキングの3枚出しさえさせなければいいから、私と伍鳶さんの一騎打ちってことね」
「なんでだよ。俺が嘘ついてるかもしれないだろ」
「いや、ないわね。大富くん嘘つけないもの」
「そうですね。僕をここに連れてくるときも真正面から『今人質を探してるからお前ちょっとついて来い』って言われて、ここまで連れられてきましたし」
「そんなこと言われて着いて行く伍鳶さんも大概変な人だと思うわ」
言いながら、矢霧が最後の1枚のカードを場に出した。
「はい、これで私の勝ちね」
「いや、待ってください! これ8じゃないですか?」
伍鳶が矢霧の勝利に待ったをかける。
最初のコメントを投稿しよう!