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# Kerosene color
特に面白みを感じなくなっていた高校生活。
きっと“普通”というカテゴリーとか
“当たり前”のようなものに飽きてたのかもしれない
それは人の基準で決めてるものなんだろうけど…
じゃあ俺の基準は何だろうなぁ…
特に考えもせず、
適当に誰かと話す口実が欲しかった。
誰でもいいや。
その面白く無いものにさえ興味を示して、
解いてみようと思った。
くじ引きで当たりが出るのを待つような、
そんな気持ちで引いたのは、
世界の色が違って見えるくらいに、
きっと今までになく“大当たり”だったんだろうな。
……
俺からすると目立たなくて、
ハッキリとしてない彼の存在は
京極ゆかりから“面白いの”と言われて少しだけ
輪郭を持っていたくらいだった。
…触れたら壊れそうなくらいに、
綺麗な少年っていうか…
俺とは天と地ほど差があるように見える。
並んで歩いたら俺が無理矢理連れてるんじゃないかとか、警察に呼び止められたりとか、
若しくは家族に反対されたりすんじゃないかなぁなんて余計なことまで想像できるくらい。
そんなイメージだった。
学校の門の前で待ち合わせをして、
俺の家に着く…
「ただいま〜♬
…ようこそ、俺の家へ!!
1人なのに3LDKもあって寂しげだからゆっくりしていってね…
あ、夜は飯食べにいこ?
奢るよ〜?
…そのかわり、マジおじさんのゲーム頼む…
レベル166くらいから進まねぇんだ…
助けて…
ソファ座ってて…
お菓子いろいろ出してくるから」
どんなテンションで話しかけたら良いか分からず、
とりあえず明るくしてみると、
綺麗に靴を並べて宗次郎が俺の家へと足を踏み入れた…
「お邪魔します!
わぁすごく広いですね!
アーティストさんの部屋みたいです…
良いですね、行きたいです!
えっそんな良いのでしょうか…
そのくらいのレベルから急に難しくなりますよね。。
わかりました!お任せください…
あっはるき先輩、
これどら焼きなんですけど良かったらどうぞ!」
律儀に返事をしながら俺に
ご丁寧にどら焼きを渡してくる…営業マンか??
なんか読めないタイプなんだけど…
嫌いじゃない…
「決まりね、俺に夜まで付き合ってもらおっと…
みんなに奢ってるから全然気にしなくていーよ、あんまりお金に困ってないし。
ってまって、マジ?
どら焼き好き!
めちゃくちゃ嬉しいやつじゃん♡食べよっと♬
ありがとね!」
「良かったです!
ここのどら焼きすごく美味しくてオススメだったので、はるき先輩にも気に入って貰えて嬉しいです」
「ありがとね、
お茶淹れるから宗次郎ちゃんもどら焼き食べよ♡」
「ありがとうございます!いただきます!」
お茶でいいんだよな?
甘いもの好きなのか?
後でたくさん菓子出してやろうかな…
そう思いお菓子とお茶とジュースとたくさん並べて好きなやつ食べれるように適当に机に広げた。
ゲームをしながら2人でゆっくりしていて、
ひと段落したところで、
不意にアーティストという言葉を聞いて絵とか好き…なんだっけ?と思いながら
ゲームをする宗次郎を横目に
ゆかりから聞いた話を振り返っていた。
ゆかりは昔から絵の中に謎々を描いてくる。
俺が毎回すぐに解いて頬を膨らますのを見てた。
だんだん難易度があがっていって、
大作を作ったと言われて…
確か宗次郎がそれを解いたんだと言ってた…
でも“あの絵には他の秘密がある”なんて楽しげに言っていた…
未だにその絵を見たことはないが、
宗次郎はそれを知ってるんだろうか…
絵は俺も描くんだよなぁ…
「…ちょっと休憩しよっか…
アーティストね、
俺いつも絵とか描くから画材凄いたくさん転がってんだよね…
板とかもたくさんあるし、、、
もしかしたら匂いとかヤバいかも…
換気しよっか???
こっちの部屋とか、やばいよーーー?」
リビングの隣の部屋を開けると、
そこには木の板と画材が山ほど転がっている…
携帯を置かせて宗次郎を普段誰も入れた事がない
自分の世界に招き入れた。
兄の夏月でさえもこの部屋には入れたことはない…
「わっすごい!
スプレーで描くんですね!
画材見るの好きなので楽しいです
あっ俺は全然平気です!
うちも兄が家で絵を描いてて慣れているので。」
お兄ちゃんいるのか…?
「俺が好きなのは壁に書くグラフィティっていうやつ…
知ってる?
有名な人ならバンクシーとか…
日本のバンクシーとかになれたら1番嬉しいよね…姿を誰も見ることがないのに突然と一夜にして絵が現れるとかさ…
怪盗みたいでカッコ良くない?
まぁ、模倣みたいなのは好きじゃないし…
なんかオリジナリティあるような…
俺だけにしかできないこと探してるけど…
難しいねぇ
お兄ちゃんいるんだ?
どんな絵描くの?油絵?水彩?
兄弟仲良し〜?」
「グラフィティ、写真では見たことあったんですが実物見るのは初めてです!
バンクシーの作品は俺も結構好きです!
何というか生き様がカッコいいですよね。
はるき先輩が日本のバンクシー…
すごく良い響きですね…
今でも十分はるき先輩らしさと言うか、
はるき先輩だからこそ出来てることたくさんあるなって俺は思います。
こうやって遊びに誘ってくれたりするのもそうですし
兄はシキコーの美術の臨時教員なんです。
普段は大学で絵の修復をしてるんですが、
不定期でシキコーの授業もしてます。
兄は油絵がメインですかね。
風景画が得意で描いてるのをよく見てたりします!
仲はそうですね、
歳が離れてるのもあるんですけど、
良い方だと思います」
すっげぇ…思った以上に喋る!!!!!!
普段静かなクール男子なのかと思ってた…
「あ、大丈夫です、気にしないでください」みたいな…
話を濁して深入りさせないようにするような…
俺が言ったら言った分返すかそれ以上の返答をしてくるんだな?
気を遣って話してるわけでもなさそうだし…
純粋に楽しそうで、
不意に口元が緩んだ。
「そうなんだ?
河原とかに行くと、
いろんなやつが描いたりしてるし…
最近は廃校とか廃墟とかにも増えたりしてんね……
シキコーはなんか綺麗過ぎて描いたら批判されそうだけど…
小さめのやつは誰も知らなそうな空き教室にひっそり描いてたりするかな。
バンクシーはメッセージ性があるからいいよな。
…絵って色んな見方があるし…
俺らしい…か…
…あんまり意識してないんだけど結構キャラ濃いのかなぁ。
宗次郎からしたら、
俺は、どーみえてるの?
てか、兄貴?マジか…
…真面目に美術受けてないから知らなかった…
凄いじゃん!
教員とかちょっとやってみたかった時期もあるけど、やるなら数学か理科がいいなぁなんて思ってキダセンと話してた。
宗次郎は何か目指したりしてるの?
お兄さんと同じ〜?
油彩は俺も好き…匂いっていうか…
厚みがあったり深い色が好きだから繊細な水彩は苦手ーーー
お兄の作品見てみたいなぁ……
仲良いっていいね♡」
少し転がった画材を並べて道を作った…
ゆっくり俺が作った空間を歩いてくる…
触れないようにと配慮してくる姿を見て、
“よくわかってんだな”
なんて、思っていた…
「壁くらい大きいものに描くのも気持ち良さそうですね。」
良さそうな位置にそっと腰を下ろすと宗次郎が隣に並んで座る。
ひっそりと描かれてるの、
本当の画家みたいでカッコいいです!
見てみたいなぁ…
俺も絵を観ながら作者が拘ってるポイントとか、
その絵はどう言う物語があるのか考えるのが好きです。
…
んー…
初めてお会いした時はすみません…
少し怖い方なのかなって思ったんですが、
他の先輩と話したりしてるのを見たり、
実際にこうやって話をしてみると、
周りのことを見て考えて行動出来る方なんだなって思ってます。
個人的にはエンターティナーみたいで、
人を楽しませるのが得意な方なんだなって思います!
あと…俺ちょっと変わった体質で人に色が付いて見えるんですけど、
はるき先輩には鉱石や油の中で虹色に光るような、色んな色が混ざり合う前の色に見えてて、
それが見ていて楽しいとか
気になるなって思うんですよね。
…
はるき先輩が先生なのも見てみたいです!
はるき先輩は理数系なんですね。
俺は将来建築士になるのが目標です!
絵も好きなんですが建築物も好きで、
みんなの暮らしに役立つ商業施設とか、
美術館や博物館の建築に携われたらなって思ってます…
油絵の絵具とか良いですよね。
俺は水彩も好きなんですが、
絵具を重ねた質感が好きなので1番油絵が好きです!
そうだ、
確か今描いてる油絵がもう少しで完成するって、
この間兄言ってたので、
良かったら今度うちにも遊びに来てください!」
意外な言葉が次々に出る、
蓋を開けたら宝箱とでもいうべきなんだろうか
宗次郎の感覚は聞けば聞くほどに
【アーティスト】なんじゃないか?
なんて思ってしまっていた…
…すげぇ、楽しいなこの会話……
「そうだね、
初めは大きい壁に絵を描くって
難しいなって思ったなぁ…
チャレンジはじめたのは中学の時で、
その時に仲良かった後輩が
俺の使う色ってグラフィティとかのデザインに近いって雑誌くれてさ…
どハマりしてから、
やめらんなくなった。
じゃあ今度一緒に描いてみよっか?
宗次郎をイメージした絵描いてみようー?
好きなもの、好きな色使って、
壁一面に表現してみようぜ。
楽しいよ、めちゃくちゃ。
みんなに秘密で誰が描いたのかもわからない絵を壁に描くとかさ…
宗次郎が描くなんて誰も思わなくない?
…絶対やらなそうだし。
俺は共犯者だね…
罪は俺になすり付けていいから
つか、俺も多少手伝うし。
…色彩感覚…
すげぇ、なんか占い師みたいじゃん??
お金払った方がいい?
オーラ診断?みたいなやつをやったらオレンジ色ってなって、70%オーラ出てますって言われたけど…
ーーー周りを考えて、か、…
俺さぁ考え過ぎって言われんの…
でも考え過ぎぐらいがちょうど良くて…
思考回路が多分周りよりも先に走ってるから、
そーいうの隠したくて人に合わせたりしちゃうんだよねぇ…
喧嘩も怠いし他人と揉めても疲れんじゃん?
道化とかピエロっぽいのかも?
サーカスみたいなさ…
ほら、あれって虹色っぽいし。
鉱石とか油が隠しちゃってるイメージなのかもなぁ…
そーいう事?
まぁ、
その反動があるのか
みんなから居なくなっちゃいそうってよく言われる。
てか、気にしないでいーよ、
普通に怖い人だから♡
その反応が普通だし?
…てか、うーん、怖い人にもなれる?
自分でもよくわかんねぇな…
そーいう、宗次郎って、
話してみると豆腐っぽいよね。
柔らかくて、いいやつって感じなんだけど…
フニフニしてて味が決まってないみたいな??
煮込んだり調味料つけたら、
美味しくなるんだけど
崩れないか心配になるなぁみたいな?
繊細な感じがする。
いっそぐちゃぐちゃにして、
豆腐ハンバーグ作っちゃう?
って気分にさせられる感じ。
もっとお前は旨くなるんだよ〜♡
って料理したくなるっていうのかなぁ〜…
まぁ、何となくだけど。
あんま学校いってないし、
今日初めて遊んだから、
実際わかんないけど?
普段は1人遊びしてんの?
あんまり人と関わったりするようなタイプではないか……」
質問して、答えてを2人して繰り返し繰り返ししている、凄く居心地いいのはきっと…
話し方や見た目じゃなく
世界観?頭の中が似てるんだろうか?
自分の感覚や色彩を持ってる、
宗次郎と絵を描いたら今までにない…
新しい色と独特な世界が生まれそうな…
そんな期待を感じさせてくれるような後輩だった。
1年の中にこんな奴がいたんなら…
もっと早く話しかけてみるんだった。
建築士になる…とか…
ハッキリした夢もあって凄い前向きで、
話してると元気出るな。
「建築か!!!…オシャレな店とかアトリエとかも作ってよー?
俺さ、植物育てんの好きで、
温室系の部屋に植物と洒落たペット飼いたいんだ…
トカゲとか蛇とか…
あと、オウムとかさ!!
そこに画材広げたりして絵を描くスペース欲しいんだよなぁ〜……
宗次郎に作って欲しいなぁ…
さっきみたいに、
俺をイメージして作ってくれそうじゃん?
絶対向いてるよその職業。
アーティスト気質な感じしたし!!!…応援する!!
…え?つか、
マジで!?いく!!!
お兄の絵を見に遊びに行かせてもらおっと、
なんか展示とかあったら教えて〜
そーいうの見にいくのも好きだし、
時間あったら行きたい。
つか、
今の俺がきたらみんなびっくりしちゃうだろうから、
変装して真面目そうなやつ装っていくわ…
家族びっくりしちゃうよ、、、
なんか凄いやつ連れてきたなぁって…」
口から次から次と言葉がでてくる、
深く考えてるわけじゃないのに、
引き出される…
宗次郎って相手の気持ち引き出すの上手いんだろうな…
「そう言うのいいですね
誰かからこう言うの好きそうとか似合いそうとか言ってもらえる関係性いいなって思います!」
……あれ?
…変な違和感があった、
…友達…そんないないのか?
こんなに、楽しそうに話すのに?
みんな好感持って接するだろ普通……なんでだ?
…
「俺をイメージした絵ですか!?
それは凄く興味あります!
ただ…俺は誰かが罪になることは出来ないので、
大き目の板とかキャンバスなら描いてみたいなって思ってます!
占い師ですか!?
初めて言われました、
でも、今まで自分の体質のこと否定されることの方が多かったので、肯定してもらえて嬉しいです。
…
俺も考え過ぎちゃう方なので分かります。。
でも、はるき先輩は色んな色を持ってるので、その時その時で色を変えれると思ってます。
サーカスも確かに虹色っぽいですよね!
鉱石とか油も、
光の加減や見る角度によって毎回違う色が見えるので、そう言う掴めない感じとか、
はるき先輩らしいなって色見てて思いました
確かに…豆腐っぽいかもです。。
結構何でも間に受けちゃって考え過ぎるところあるので、、
自分では繊細とは思ったことなかったんですが、
こう言うところがそうなのかも知れないですね、
普段はそうですね、
家で音楽聴いたりパソコンいじったりとか、
あとは美術館も1人で行くこと多いですかね。
最近は部活に入ったのもあって、
人と行動するのも楽しいなって思ってるんですが、昔虐められてたのもあって、
なるべく周りと関わらないようにするのが癖になってると言うか…
ってすみません!
急に暗い話してしまって、、」
慌てて移動する時に軽く持ってきた
俺が用意していた飲み物を飲んでいる。
緊張…してんのかな?
………
…
「温室とアトリエ…すごく良いですね!!
建築士になりたい大きな理由が、
その人にとって安心出来る場所を作りたいってことなので、
将来建築士になれたらはるき先輩イメージしたアトリエ作りますね
その時にはるき先輩の希望とか聞けたらいいな…
あっ展示とかもよく兄からチケット貰って行くので、今度良かったら一緒に行きたいです!
うちのアトリエにも是非来てください!
メインは兄が使ってるんですが、
俺が使えるスペースもあるので、
そこで絵描いたりも出来ますし
そのままのはるき先輩で大丈夫ですよ!
はるき先輩のファッションカッコいいですし!」
褒めすぎだろ…??
本音?なんでこんなに人に合わせようとすんだろ…
溶け込もうとする感じ…
………なんか、あるな?
「あー、俺結構オカンタイプらしいから、
似合いそうなものとか押し付けがましいけど言っちゃうんだよなぁ…
男女関係なくパッと良さそうなのあると直感でプレゼントしたりとか。
そのせいなのか、なんなのか…
チャラいって言われがち。
…
よし、じゃあ板にしよう〜?
気兼ねなく描きたいもの描いてみようよ、
思いつかなかったら俺が質問しまくって最終的にたどり着いたやつ描いてみようか…
共犯者はジョークなんだけど、
ホント真面目だよなぁ〜
宗次郎はジョークを間に受ける性質っと。」
ふざけて笑いながら紙にメモしてみる、
否定…か…、
人の色が見えるって言われたら、
なんで否定されんだろうな…?
でも俺…多分なんだけど……
宗次郎を否定したい奴は色が見えることを否定してきたんじゃないような気がする。
本質的に、
宗次郎が周りと違って羨ましいって、
みんなそうやって妬んでただけなんじゃねぇかな…
「なんで?カッコいいじゃん?
誰にもできなかったり見えなかったりするものが出来るやつほど、
他のやつにはない自分もってんじゃん?
凄くない??
羨ましいぐらいだよ!??
それさえ、わかってたら
人のために何かする時役に立つしさ。
そう思ったら宗次郎が見てる世界って優しいよな??
…雰囲気でこの色かな?
って感じるのとは違うわけでしょ?…
そーいうの自信持った方がいいよ。
てか、見たくないのに見えちゃうならさ…
他人に何と言われようが、
見えるもんは見えるんだよ!!
…って言ってやればいいし。
…なんて…無理か?
…
ね、何で考えちゃうんだろ…
何も考えずに、必死におじさんのゲームしてる時は最高に息抜き出来んだけど…」
今日ゲームしにきたんだけどな、
宗次郎もそういえばみたいな顔をしてるが、
話してるのも楽しいから
立て続けに俺は話し出した。
「でも、考えをやめたり、歩くことやめたら、
人間成長しないし…
俺はきっと死ぬまでこうなんだろうなぁって
自分に言い聞かせてる。
…虹色…
角度で色が変わるならシャボン玉とかもだけど、
あんな綺麗で可愛くないな…
ふわふわ飛んでみたいけど。
油ぐらいねちっこい方が俺って感じ、
めちゃくちゃわかるんだよなぁ…
宗次郎の話、すげぇわかりやすくて
聞いてんの楽しいから好きだな。
豆腐くらい柔軟だと世渡りうまそうだけどたまにはスパイス欲しくなるよね…
1人の時間も意外に大事だから有りじゃない?
俺はそれこそ絵を描く事なんだけど。
誰も居ない空間の方が余計な情報もなくて
気を使わないから
バイク走らせて一人旅とかやっちゃう〜…
現地の知らない人と話せるぐらいには割と満喫するし。
羨ましかったとか?
そーいうやつ?
宗次郎話してるとめちゃくちゃモテそうだしカッコいいじゃん?
思考回路が大人っていうか、
その雰囲気が羨ましかったのかなって思った。
まぁ、わかんないけど。
無理に関わらなくても宗次郎のこと好きだなって人が周りに集まるんじゃねぇかなぁ〜?
普通に話してたら、
普通に楽しいし。
どこにも問題無いもん…
まぁ、
ちょっと真面目過ぎてるかなって思ったぐらい。
先輩だから仕方ないかもだけど…
オーバーな話するなら
俺が食べてるお菓子横取りしても怒らないから
好き勝手していいよ?って感じ?
あとさ、トラウマとかは克服するの難しいし…
自分が信用できる人さえ捕まえとけばいいよ。
無理したら悪化しそーだし…
…
てか、暗い話でも何でも話していーよ?
俺別に他人に口外するような人間じゃねぇしさ?
というかまぁ、
助けて欲しいとかって思ったりすることあるなら
全然好きなこと話していいし??
みーんなに、そんな感じで俺は話してるよ〜?
一人で黙って考えてても、
どうにもならない時あるし
誰かに知っててもらえたら息抜けたり安心しない?
そーいうの
気にしなーいの〜♬」
不意に、宗次郎の口にお菓子を運んで食べさせようとすると静かに話を聞いていたがキョトンとお菓子を眺めていた。
「あっお菓子…
あふぃがほうごふぁいまふ…
うん、美味しいです!」
…はぁ?…食った……な?
食べないかと思ったがそれなりに心開いてくれてんのか…
「友達みんなに気を遣ってたら、疲れちゃうよ?」
俺も口にお菓子を運んだ…
画材が広がる部屋でぼんやり辺りを見渡す…
いつまで、絵、描いてられるかな…
そっと右目の瞼に触れる。
……
…いつか、目が見えなくなったら、
…もう描けない…
宗次郎との約束、早めに叶えなきゃな…
ちょっと暗い気持ちになったが、
直ぐに切り返して話を切り出した、
「そしたらイメージ浮かばせとくね〜♡
アトリエのイメージとか
イラストにしておこうかなぁ…
好きなもの寄せ集めたいから、
深海の砂漠みたいな
海の底にいるのに暖かいみたいな…
そーいうブースを作りたいし…
考え始めたら止まんないな…
楽園とか天国みたいな…
あ、ステンドグラスとか好きなんだけど高くつくかなぁ〜
ちょっと、早めにカタログ作っといてね?
いろいろ注文して凄いやつ作ろうぜ…
…秘密基地みたいな♡
…展示とかあった時は、
一緒に行こっかな!
ちゃんと静かにするから安心してね?
つーか、
…宗次郎の家広そーだな?!
床に寝っ転がりたくなりそう…
…遊びに行くのめちゃくちゃ楽しみ!!
なんかいろいろ持ってくね?
とりあえず、おやつな?」
まだ開けてないたくさんのおやつを手に持って笑いかけると嬉しそうにしている。
…なんか、変な感じ…
もう友達だよって自分から言っちゃう感じとか、
全然話したことないのにな、…
居心地いいんだよなぁ…
「そう言うプレゼントとかさり気なく出来る
はるき先輩カッコいいです
…あ、、冗談だったんですね!良かった。
板に描いたことないので楽しみです!
是非!アドバイスお願いします
カッコいい、
洋にも最初にそう言われたな…
あっ中学の時からの友達なんですけど、
家族以外から初めて肯定されて嬉しかったの今でも覚えてて…
はるき先輩にもそう言って貰えてすごく嬉しいです!
そっか、そうですよね。
人に対しては、
その人が元々持ってる性格的な部分と、
あとはその時々の感情とか気分とかにも色が見えるので、そう言う面考えたら確かに何かの助けになれるかも知れないですね!
今までは見えてしまう自分が悪い感じがしてたんですけど、はるき先輩に自信持っていいって言って貰えたらなんだか勇気出てきました!
俺も同じです。
俺は思ってても中々行動に出せない所があって、
そこが自分の課題だなとは思ってるんですが、
最近は考えるのが好きなことも含めて自分なんだよなって思うようになりました
はるき先輩はフットワーク軽い方だなとは思うんですけど、
考えてるところにしっかりとした重みを感じるので、重油とか鉱石の色のイメージが強く見えるんですよね。
油とか触っちゃいけないけど、
キラキラした色もあって触りたくなる感じがすると言うか…」
…?…
思わず手を伸ばしかけたが、
宗次郎が続けて話すので黙り込む…
みんな俺に触れることを拒むんだよな…
…怖い…か?
「豆腐、体にも良いですし他の食材の邪魔にならないので、個人的には好きです…
確かにちょっと物足りない?
感じはするかもですが、
バイクで1人旅!いいですね
自分のペースで自由に出来るのすごく良いなって思います!
えっ!?いえいえ!
俺はモテませんよ…
中学の時はおじいちゃんみたいって良く言われてました
んーどうなんでしょうね、?
あの時はきっと周りからは俺が異質なものに見えて、受け入れられなかったのかも知れません。
みんな同じ恐怖感抱いてる色してたので。
昔はそう言うのが分かってしまうのが嫌で、
人と距離を置くことでしか対処出来なかったんですけど、今の友達とかはるき先輩方と出会えて、
こう言うのが自分って言っても大丈夫なんだって分かったら、
自然と自分のことも話せるようになったんですよね。
あっもちろん!
はるき先輩が口が堅いのは分かってます!
まだ自分の体質のこと話すのは特定の人にしかしてないんですが、
今日はるき先輩と話して伝えても大丈夫って思えたのと、
はるき先輩には自分のこと聞いて欲しいなって思ったので話しちゃいました、
なので、
はるき先輩にそう言って貰えるのが凄く嬉しくて…
ステンドグラスに秘密基地
良いですね!
すごくワクワクします!
益々頑張らないとですね
是非是非!
大学主催のものはそんなに堅苦しくない展示なので、全然気楽に観れると思います
うちはそんなに、
中規模くらいの家なんですけど、
祖父母も一緒に住んでるので少し造りが変わってるのと、離れにアトリエがあるくらいですかね?
全然気兼ねなくいらしてください!
はるき先輩全身黒とかシックな感じも似合いそうですね!
柄があるファッションも似合っててカッコいいですけど、色は単色でもデザインが凝ってるものとかも似合いそうです!
逆に俺は無地の服がほとんどなので、
柄物似合うの良いなって思います」
……ご丁寧に…どうも…
なんて言ってしまいそうな声を飲み込んだ。
きっと…こうやって笑って自分のことを話せるようになっていったら宗次郎の周りって凄い優しい世界があるんだろうな…
…やっぱり、凄く綺麗な感じがした…
最初に感じたガラスのイメージが、
今は強度を増している…
繊細なガラスじゃない…
強く生きようとしてんだな…
俺の油とは対比的な存在だけど、
光が当たれば虹色を生み出せる…
きっと俺たちは、何でも映し出せるし、
望めばどんな色にもなれる。
そうか、宗次郎と話すと自信がつくんだ…
それが“お互いに”成り立つから居心地がいい。
「そんな事ねぇってかさぁ…
宗次郎だってどら焼きのプレゼントしてくれたんだから、カッコいいよ?」
冗談でまた笑って言ってみる。
「なんだ!友達いるじゃん!!
中学イジメだけじゃなくて安心したよ。
シキコーでは聞いた事ない名前だなぁ…
今は離れ離れ???俺が知らないだけ??
きっとソイツはポジティブ脳的な感じだったんだろうな、
人の良いところとか好きだったりしたんじゃない?
欠点とかも確かに見えてきたりするけどさ…
うーん、
何つうか良いところは悪いところでもあって悪いところが良いところだったりしない?
説明するの難しいけど。
道外したやつとか、
嘘ついてそうな奴は違うけどさ。
悪と正義があるなら、
どちらも悪で正義なんだってやつ…?
俺は話してから相手を知りたいから悪そうなやつでも直ぐに殴ったりとかしねぇし??
うーん…
なんかちょっと話それたなぁ〜
お、良い傾向じゃん?
前向きになれるのは良い事だし…
てか夢中で話してたらこんな時間だな??…
ゲームより結構話すのに夢中になっちゃった♡
てか、触っちゃいけないは酷くない??
触りたいなら触って良いし??」
宗次郎の手を軽く取って握手する、
柔らかい手だな…傷があるわけでもない、
それでも志騎高に来たんだな…
ヤンキー学校ってイメージだった場所に来たのは…
なんでなんだろう…
でも、来て間違いじゃないんだろうな。
…いいやつばっかだし。
「俺ね、こうやっていろんな奴と握手してきた…
ハヤト先輩とかさ、
すげぇ手固くてあったかくて強さがあったりしてね…
それなりに、鍛えたりとか、
絵描く人だから俺は手まめヤバいでしょ?
触ってみたらわかることもあるよー??」
「あっ!えっと、触っちゃいけないは危険なものほど触りたくなる感じと言う意味でして…!
わっ…ほんとですね。
でも、はるき先輩の手、すごく温かいです。」
少し間が空いて静かな時が流れる…
不意に時計を見上げた…
あっという間に焼肉屋の予約の時間に近づいてる…
「焼肉屋予約しちゃったから、
そろそろ移動しよう。
バイク乗って行こうぜーーー?
俺にちゃんと捕まってね?
普通に触れてへーきだからいくらでもくっついて…
夜寒いし。
カイロあげる。」
握っていた手に使い捨て懐炉を渡す。
「寧ろ宗次郎はもっと人に触れたりしても平気だよ、物理的にじゃなくて言葉とかの話だけど。
シキコーの奴ら悪い人いないから寧ろ嬉しくなるんじゃない?
てか、宗次郎が触れてきたら俺はめちゃくちゃ嬉しいよ?
あ、俺の場合は物理的な話ね?
男同士なのに変じゃね?ってなるかもだけど。」
なんか…
もっと違う世界を見せてやりたいな…
「ちょっとだけ時間つかって、
食ったもの消化しよ。
バイク乗って軽く景色見にいこ〜よ
冬の夜の街ってすげぇ綺麗だよ電飾とか。
軽い2人旅いこーぜ。
つかさぁ、そこなんだよ。
豆腐に味気ねぇって思う奴はいるかもだけど豆腐を嫌いだって人は早々いない…だっていろんな味になれんだから。
誰の邪魔もしないわけだし。
寧ろ殆どのやつが好きでしょ?
この間さ、後輩に会いたいですって言われてめちゃくちゃ嬉しかったし…
欲張ってもいいんだよな。
忙しくなきゃ時間つくって、遊びたいし。
俺は宗次郎のこと、
まだまだ知りたいから、
一緒に遊んでみたいなぁって今日思っちゃった♡
迷惑じゃなければ、
いろいろ見えてる景色共有させてほしーなー?って、凄い気になったよね。
あと単純に一緒にいるの落ち着くから好きだなぁ。」
「もっと人に触れても大丈夫…ですか…
そっか、俺が触れても嬉しいって思ってくれる方も居るんですね。。
ずっと俺に関わられたらその人に迷惑掛かるよなって思って、心理的にも物理的にも人に触れることしてこなかったんですけど、そうじゃないんだってはるき先輩の言葉で気付けました。
こう言うのすごく嬉しいんですね…」
……なんて言ったらいいんだろうな、
…… 先輩後輩って感じじゃなくて…
… 友達って感じでも無い …
…
… …
名前のつけられ無い関係性って、
こういうやつな気がする …
夜の街を走る、
宗次郎は俺に慣れたのか、
バイクの後ろに座りしっかりと捕まっていた。
触れてもいいって話からだろうか…
わざと綺麗な景色の見える道を走る。
車通りも早いが、
負けじと少しスピードを上げていく…
世界が流れるのを、
じっと見つめる宗次郎は一体何を考えてんだろうな、
時折り様子をバイクのミラーで伺った…
途中、工場地帯を見下ろせる場所に停めた、
俺のお気に入りのスポットだ…
バイクを止めると宗次郎がすぐさま声をあげる。
「わぁ!夜の景色ってこんなに綺麗なんですね!
バイクで走りながらの景色も綺麗でしたけど、
ここから見る景色はもっと最高です!
はるき先輩の言う通り、
こうやって気楽に話したりする時間、
すごく楽しいですし大事なんですね。
今日一日で良く分かった気がします。
はるき先輩、色々とありがとうございます
俺もはるき先輩と一緒に遊べてすごく楽しいです!」
バイク乗ってる最中は話せなかったもんな…
今凄く宗次郎がキラキラとしているように見える。
夜の街頭に照らされても虹色に見えるよ?
「
…あんまり人には自分の見えてる世界のこと詳しくは話してなかったんですが、
本当は話を聞いて貰いたいなとも思ってたので、
是非、させてください!
なんか、はるき先輩と絵の話とか出来ると思ってなかったので、
今日は新しい発見ばかりですごく楽しくて嬉しいです。
はるき先輩、本当にありがとうございます。」
深々とお辞儀をする宗次郎の頭を撫でる。
お礼を言いたいのは、こっちの方なんだけど…
……サイコロ……
ポケットの中に手を入れ、
二つのサイコロを触る。
今日、宗次郎は俺と全く同じ答えを出した…
話していいよな…
「宗次郎がいろいろ話してくれたし俺も少し話していいかなぁ。
俺ね頭の中でいつもサイコロを振るの。
1人の時に迷ったら、
2個のサイコロを振り続けて同じ数がでるような納得いく答えで勝負できるまでずっと転がし続けてる。
もし誰かと話すってなったら、
相手にダイスを一つ渡して一緒に振るイメージ。
もし同じ目が多ければ、
俺が話したい事を話していく。
その確率って、
6/36の確率で相手に自分の話をすんの…
基本は聞き手なんだよなぁ。
世界に数いる友達の中で約16%だけが、
俺のこと知っていてくれたらみたいな感じね.
その時々、
まぁ俺の気まぐれで変わるけど。
全部相手の返答に1から6数字がついてて、
俺の質問の数値と一致するかみたいなゲームなんだぁ…
宗次郎は今日、
同じ目を一回出してくれたからちょっとだけ俺の話。
するね。
まぁ、聞き流してもいいよ。」
不思議そうに宗次郎は俺を見つめていた…
俺がぼんやり街を眺めながら少しだけ間を開けて口を開く、
「シキコーで何人か、
まぁ数少ないけど知ってるやつは知ってるんだけどさ…
俺ね、右目を失明してる。
喧嘩すると右側を庇うように避けたり
反応の仕方変になって、
感のいいやつに気付かれたり
相手が逆に躊躇ったり、
気を使ったりすんの嫌でね。
普段言わないよう、
悟られないように生きてんだ。
もともとあんま、視力よくなくて…
両方見えなくなる事は無いとは思うんだけど…
俺にとっては目が1番大事な部分でさ…
手と目がないとうまいこと絵を描いてらんないから…
凄い今、作品編み出すのに必死になってる。
そりゃ、人間いつ死ぬかもわかんねぇけど…
この目のハンデが、
俺の意欲の原動力なのかもしんない。
目のおかげって言ったら変だけど…
補うために出来る限りやれることをやろう、
とかさぁ…
今のうちにって走っていける。
ある意味感謝なのかもな。
なんて、そんな俺の話…
聞いたからって宗次郎には損も徳もないかもだけど。
色のこととか…
…話してくれたからこそ、
話したいなぁってのもある.
もう一度言うけど、
…“見える”っていい事だよ。
俺はそう思う。」
見えすぎるのと、見えづらいのと、
きっとどちらにも障害はあるんだろうけどな…
暗くなりそうだったので話を変えようと
「俺こそ、楽しかったよ。
いろいろ話聞いたりして、
もっと遊んでみたいなぁって思ったし。
今日の約束、忘れないでね
絶対行こうな.
まぁそろそろ夜飯の時間だから、
移動しようぜ。
ちゃんと家まで送るし…」
そう言った後に宗次郎は俺から目を離して
少し遠くを見ていた。
…?
…どうしたんだろうか…
俺がその姿をじっと見つめていると、
不意にゆっくりと話し出した、
「そうだったんですね…
はるき先輩、お話してくれてありがとうございます。
俺は、はるき先輩のことを知れて嬉しかったですよ!
一緒にいる時、
先輩が見えづらいところは俺が補えるかも知れませんし。
よく神様は乗り越えられる人にしか試練を与えないって言いますけど、
俺はこの考え方その通りだなって思ってるんですよね。
何かが欠けている分、
人よりも得られるものは多いと思うんです。
現にはるき先輩は人よりも絵の才能がありますし!
…って、ちょっと偉そうでしたね…
何が言いたいかと言うと、
俺はずっとはるき先輩の味方ですし、
話をしてくれた今のはるき先輩のこと、
とても尊敬してるってことです!
はい!…約束です!」
……お互い、違う世界で戦ってるんだな…
…その言葉、そっくりそのまま返すよ。
“俺は、
宗次郎に出逢って宗次郎を知れてよかったよ…
一緒にいる時、
宗次郎が見え過ぎるところは俺が助けてやればいい…
神様が乗り越えられる試練を与えてるんだとしたら、きっとその試練の中で俺達がこうやって出逢ったのは、その為なんだろうな…
何かが見え過ぎる分、
人よりも得られるものは多いから、
現に宗次郎は人よりも人の心に寄り添うのが上手いからさ…
…誰にでもできることじゃないよ、…
俺も、ずっと宗次郎の味方で、
話をしてくれた今の宗次郎のこと、
すげぇ尊敬してるよ…”
「…俺、
宗次郎と話せて良かったよ。
こんないろいろ話せんの…
無いかなって思ってたしさ。
…
…神様は乗り越えられる人にしか試練は与えない…か、
すげぇ、元気出た。
それってさ、
選ばれた人間みたいじゃんね。
…俺に、やれること…
やってやろうじゃん。
俺さぁ、…
シキコーから離れちゃうんだけど、
また話聞いてよ。
宗次郎の話も聞きたいから。
また、連絡すんね。
本当、ありがとな。」
宗次郎の頭をもう一度軽く撫でた…
…
宗次郎と焼肉屋に行き解散した後、
俺は1人、夜の教会に足を踏み入れたーーー
…ここで、死のうとしたんだったな…
不意に教会の隅で鴉が溜まっていた、
何かの肉を貪っている、
おそらく何かの死骸を啄ばんでいる…
鳥類の中では賢いと言われてる鴉か…
どんなときも、
どんな罠でも、
頭を使って餌を貪る、嫌われ者 …
それでも、強く生きてる。
急に強い風が吹き、思わず目を瞑る。
烏の鳴き声が響いて、
不意に目を開けると空高く鴉が飛んでいき、
一枚羽が俺の前に舞って地面に落ちる…
“黒いけど虹色”
綺麗だな…
俺の色ってこんな感じか?
アイツら天敵ってあんまりいないんだよな…
…この色が、似合う強い人間になりてぇな…
…その夜、
教会からは誰も聞いたことの無い曲の
パイプオルガンの音色が響き渡った…
ーーー
END
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