ようこそ「サステナビレッジ樹海」へ

　由芽さんは、ビークルをホールのエントランスに停めました。ビークルは自動ナビゲーションモードに移行し、メンテナンススポットへと向かいます。

　ホールの廊下の先のつきあたりにある「練習室１」に入った由芽さんは、柔らかな曲線を描く黒いチェアに腰かけました。
　各部屋には、演奏用に最適化された設計のチェアがそなわっておりますので、長時間のご利用でも疲労や腰痛を引き起こしません。

　バイオリンをケースから慎重に取り出した由芽さんは、ゆっくりと調弦してから、ようやく演奏の練習を始めました。
「この素晴らしき世界」。
　往年のジャズボーカルの名曲ですね。
　しばらく練習を繰り返すうちに、由芽さんはセッションをしてみたくなったようです。