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僕には今、とても恨んでる人がいる。同じのクラスのタカシだ。あいつはナルシストで、才能がないくせにいつもいつも自分を褒めている。それなのに、顔だけはいいから結構女子にモテている。羨ましさと怨恨が混じった感情で最近は僕の心が潰れそうだ。
だから
呪いをかけることにした。僕の目の前には魔法陣が敷かれている。これに定められた呪文を言えば、神様が現れて呪ってくれる。僕は呪文を唱えた。すると、魔法陣の中から神様らしき人物が現れた。
「わしを呼び出したのはお主か。わしを呼ぶということならば相当くるしんでおるのじゃろう。誰にどんな呪いをかけたい?」
そう聞かれた。
「同じクラスのタカシってやつに、呪いをかけてください。殺すとかそんなすごい呪いでなくていいので、例えばタカシが心の底から怖がっているものが溢れ出るとか、」
「お主が言う通りの呪いをかけてやろう。では、さらばじゃ。」
そう言うと神様らしき人は消えていった。
次の日、タカシは特に呪いが効いた様子はなかった。むしろ、国語の詩を書く授業でプロのような詩を書き、先生に褒められていた。何かがおかしい。休み時間になってタカシに聞いてみる。
「お前が怖がっているものって、何かある?」
すると、タカシは当たり前だろ、と言うような顔で返答してきた
「俺が怖がっているもの?それは、自分の才能だよ。才能がありすぎて困っちゃうぜ」
その途端、僕の顔は青ざめた。呪いが本当ならこれからタカシには才能が溢れ出るということになる。
「どうした?体調でも悪いのか?」
タカシはそんなことを聞いてくる。もういい、黙ってくれ。俺は逃げ出した。何も考えずに、ただ、ひたすらに......
その後タカシが様々な分野で才能が花開きさせ、一躍有名人になったのは言うまでもない。
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