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不死者パラメシア
街道を進み、森を抜けて、河を渡り、一行は進みます。
不死者たちが異常に気づいて追手を差し向けてくる前に、できるだけ距離を稼がなくてはいけません。だから彼らには休息らしい休息を取る暇さえありません。食料や、代わりの馬は道中で調達します。
王子は、行く先々の領地を治める家臣たちに命じて、必要なものを用意させ、旅を続けます。馬や馬車は取り替えが効くにしても、人はそうはいきません。3日も経つと、一行にも疲れが見え始めました。
「次の街で、一度休憩をとりましょう」と、賢者は提案しました。上級の不死者は空が飛べることを、彼は知っています。空が飛べるなら、そろそろ一行に追いついてくるころです。そのとき味方が疲れ切っていたのでは、迎え撃つこともできないでしょう。
王子はその提案に同意しました。兵士たちにこのことを告げると、彼らは目に見えて嬉しそうな顔をしました。特に少年兵のアルゾは遠慮なく大喜びです。冷たい食べ物ばかり3日も続いていたのが、よほど辛かったのでしょう。
やがて、街道の先に街が見えてきました。王国の東部では一番大きい城塞都市です。守備の衛兵もたくさんいるので、治安も良く、一休みするにはもってこいの場所です。
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