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「兄ちゃん、僕たち戻ってきたんだね。
大嫌いだった夢野学園に」
「そうだぞ、良雄。
ついに復讐の始まりだぞ。
グヘッ、グヘへへッ」
いないはずの男の声を聞いた香織がドキリとして、花壇の方を振り返った。
するとそこには見たこのない男子生徒が二人、ニヤニヤと笑いながら立っていた。
(白いワイシャツに紺色の学生ズボン。
夢野学園の生徒の格好をしているけど、私はこの二人を見たことがない。
夢野学園にこんな生徒がいたのかな?)
一学年、二百人。 全校生徒、六百人の生徒の顔を全部覚えられるはずはない。
でも、香織の直感が、この二人は夢野学園の生徒ではないと香織に訴えかけていた。
そしてこの二人は絶対に関わってはいけない相手だと、香織は本能的に感じていた。
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