紫陽花

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 今日は別に用事はない。 なんとなく嫌な予感がして言わなかった。 帰り道にある公園。 小さい頃よく遊んでいた公園。 6月にもなれば、青や紫の綺麗なグラデーションが風景を彩る。 水溜りに映る空に目を奪われていると、後ろから足音が聞こえた。 「今日は予定があるんじゃなかったの?」 「別にあなたに関係ないでしょ。」 「だって聞いたじゃん。」 「ていうかこの状況、やばいでしょ。 同級生の女の子をストーキング、学校で噂になるかも。」 「そうかもね。」 「でも君、危ないから。」 「とにかく私、帰るから。」
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