22人が本棚に入れています
本棚に追加
/318ページ
Prologue - 夜が消えた日 -
僕が数学の過去問を解いていたとき、星が死んだ。
いわゆる超新星爆発というやつで、眩いくらい光の帯が、僕の部屋の、数学の参考書まで流れ込んだ。
それは一瞬の出来事で、当たり前の崩壊が始まる合図でもあった。
日が沈めば、夜がくる。そんな当たり前を。
雨野コハクはもう二度と目を覚まさない。そんな当たり前を。
遠く古い星の光が壊してくれる合図だった。
最初のコメントを投稿しよう!