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電気、消し忘れたか?
2階の角部屋である自分の部屋の窓から灯りが見える。今朝、出勤するとき、そんなに慌てて出たっけか?週末が近づいてきていて、疲れてるからか、今日は寝坊ぎみで飛び出した感はある。だから気づかないで出たってところか。
それ以上は特に何も考えないまま、いつものようにドアの鍵を差し込んだ。
「おかえりー。」
中からパタパタと足音がして、笑顔で女の子が飛び出してきたとき、俺の方は心臓が飛び出すかと思った。
「だ、誰だ? お前!!」
女の子にしては背が高めか? 175cmの俺より、ちょっと小さいくらいか。ショートボブの明る目の髪色に、白い肌。黒い目はクリッとしてかわいらしい。オレンジっぽいピンクの口紅の色がよく似合ってる。白いふんわりしたブラウスに、ラベンダー色のふんわりしたスカート……。
短時間でめっちゃくちゃ観察しちまったじゃねーかよ。
固まったままの俺を見て、目の前の女の子はふふっと笑う。俺よりは年下に見える。学生か?
……っていうか、マジで誰?
「ひどいなー。忘れちゃうなんて。」
……ちょっと低めなハスキーな声には聞き覚えがあるような。
「もう! ホントにわかんないんだ。忘れないでよぉ。かわいい弟のこと!」
「…………。」
目の前の女の子が小首を傾げてにっこり笑う。
「えーっっっ!!?」
……うちにかわいい(女子な)弟がいます。
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