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「何飲みます?」 一通りチェックし終えたメニュー表から、ドリンクの一覧が載ったページを広げる。 候補2つまで絞っていたところを、岡崎さんの視線が被さってく。少しの沈黙。 注文するものに悩むというより、遅れてきた遠慮が混ざってすぐに言えない感じになっているみたいだった。 「私これにします!」 結局、好奇心が勝り、飲む予定になかったさくらんぼサワーを指差す。 ふっと笑いが降ってきて、目が合った。 「涼夏ちゃんらしいね」 そもそも、岡崎さんと飲むのはなんだかんだで初だ。"酔ったとこ見てみたーい"、とか冗談は何度かLINEでこぼしたことある。 だから、今日は酔った岡崎さんを堪能する記念すべき日。
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